就職・転職で重要視される学習歴とは?

就職・転職で重要視される学習歴とは?

近年の就職・転職市場では、応募者の「学習歴」に注目する企業が増えているのをご存知でしょうか?
あまり耳慣れない言葉かもしれませんが、学習歴とは学歴とは異なるものです。では、どのようなものを学習歴と呼び、どうすれば学習歴を広げたり深めたりすることができるのか、そのポイントをご紹介していきましょう。

学習歴とは? 学歴との違いは?

まず、学習歴とは何なのか、学歴との違いはどこにあるのかを理解しておきましょう。

学歴

学歴とは学業の経歴のことです。特に企業の採用では最終学歴、どの大学や専門学校で、どんな学業・課程を修了したかが問われることが多いでしょう。

学習歴

学習歴とは主に社会に出てから習得した知識や技能のことです。あるいは学生でも、学外で勉強し、習得したものがあれば、それを学習歴と呼ぶこともあります。たとえば、海外旅行に際して英語を勉強し、修得した場合、それは学習歴と言えるでしょう。

就職・転職の際に学習歴が重要視される理由

学歴による選考とは、企業が学校名で応募者を選り分け、選考対象者を絞るという方法です。しかし現在では、同じ学校の卒業生ばかりを集めていたのでは企業体質に変化が生まれないと考え、多様性を求めて学歴による選考を撤廃する企業が現れています。

学校の知名度や学校で学ぶことだけでなく、学校外で身に付けることを積極的に評価すべきだという考えも広がっています。そのほうが仕事に直結する即戦力を確保しやすいと捉えられているためです。
この傾向は、大企業よりも中小企業、新卒ではなく中途採用ほど顕著と言えます。

また、学習歴の“質”が問われる時代になっている点も見逃せません。転職の場合で言えば、前職での企業内教育で身に付けた能力を持つだけでは、新しい企業に入ったときに即戦力と言うには物足りないことがあります。

そこで注目されているのがリカレント教育です。リカレント教育とは社会に出てからも、個人が必要とすれば教育機関を利用して学ぶことができる教育システムや学びのスタイルのことです。
欧米ではこのリカレント教育がスタンダードなものと認識されており、日本でも社会人が教育機関で学ぶことができる環境作りが進められています。

学習歴はジョブ・カード作成時に振り返ることができる

ジョブ・カードは、皆さんの職務経歴や学習歴をまとめることができるものです。利用方法はパソコン用のジョブ・カード作成支援ソフトウェアか、スマートフォン用のジョブ・カード作成支援アプリをインストールして、項目を記入していくことで利用できます。また、キャリアコンサルタントによるサポートを受けましょう。

ジョブ・カード作成時には、過去の自分の学習歴についてリストアップし、整理することになります。ジョブ・カードを作成することで、自分がこれまでに何を学んできたのかを一覧にすることができ、それが転職においてどのような強みとなるのかを理解することができるでしょう。

ハローワークでも学習歴を深めることができる

学習歴をもっと深めたい、リカレント教育を受けたいという場合にはどうすれば良いのでしょうか。
改めて学校などに入り直して通うという方法もありますが、ハローワークを通じて以下の制度を利用できることも知っておきましょう。

教育訓練給付制度

  • <一般教育訓練給付金について>

雇用保険の被保険者が、厚生労働大臣が指定する一般教育訓練を受講した際に、雇用保険の支給要件期間が3年以上(※)、受講開始日時点で被保険者でない方は、被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内であり、かつ雇用保険の支給要件期間が3年以上(※)あることなど、一定の要件を満たす方が利用することができます。
受講などの費用の20%が支給され、上限は10万円までです。ただし、4千円を超えない場合は支給されません。

※当分の間、初めて教育訓練の支給を受けようとする方については支給要件期間が1年以上あれば可。

  • <専門実践教育訓練給付金について>

雇用保険の被保険者が、厚生労働大臣が指定する専門実践教育訓練を受講した際に、雇用保険の支給要件期間が3年以上(※)、受講開始日時点で被保険者でない方は、被保険者資格を喪失した日(離職日の翌日)以降、受講開始日までが1年以内であり、かつ雇用保険の支給要件期間が3年以上(※)あることなど、一定の要件を満たす方が利用することができます。
受講などの費用の50%が支給され、上限額は1年間で40万円までです。ただし、4千円を超えない場合は支給されません。

※当分の間、初めて教育訓練の支給を受けようとする方については支給要件期間が2年以上あれば可。(平成26年10月1日以前に教育訓練給付を受給した場合は、その受給に係る受講開始日から今回の受講開始日までに、通算して2年以上の被保険者期間が必要。)

さらに、受講後、あらかじめ定められた資格等を取得し、かつ受講修了日の翌日から1年以内に被保険者として雇用された方、またはすでに被保険者として雇用されている方に対しては、費用の20%が追加で支給されます。ただし、50%の給付金と合わせて168万円が上限額となります。

対象となる講座は多種多様です。業務独占資格・名称独占資格の取得を訓練目標とする養成課程、資格取得を目指すもの、職業実践専門課程、専門職大学院、職業実践力育成プログラム、一定レベル以上の情報通信技術に関する資格取得を目標とする課程、第四次産業革命スキル習得講座などが用意されています。通学以外に通信やeラーニングの講座もあるので、多くの方が利用しています。

ハロートレーニング(公共職業訓練、求職者支援訓練)

ハロートレーニングには、雇用保険(失業保険)を受給している求職者を主な対象とする「公共職業訓練」と、雇用保険を受給できない求職者を主な対象とする「求職者支援訓練」の2種類があります。いずれも受講料は無料で、一部テキスト代などだけ自己負担となります。

訓練コースは事務系、IT、建設・製造、サービス、介護、デザイン、理美容など、こちらも多種多様な分野が網羅されています。資格取得を目指すコースもあり、Web設計、3DCADといった時代のニーズに即したコース、女性向けコースも用意されています。こちらもどのようなコースがあるのか、興味がある方はぜひ確認してみてください。

ここまで見てきたように、学習歴を広げたり、深めたりすることで、自身の能力を高め、就職・転職を有利に進めることができます。学歴とは異なる学習歴を得るという方法、一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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